薬機法チェックのおしごと

薬機法に基づいた広告チェックを行っています。

糖質カット炊飯器、なぜダメだった?

先日、ニトリをはじめ糖質カット炊飯器を販売していた計4社に再発防止などを求める措置命令が出されました。
糖質カット炊飯器、景品表示法違反となった理由は、誤解を招く広告が主な原因です。
これらの炊飯器は、炊飯中にでんぷんを分離させる方法などにより、糖質を33~59%カットできると宣伝されていました。
しかし、実際には、独立行政法人国民生活センター」によるテスト結果では、
すべての銘柄で「通常炊飯」より「糖質カット炊飯」のごはんの方が糖質の割合は低かったものの、広告でうたわれていた糖質の低減率を満たさない場合が多く見られました。さらに、同じ量の米から炊いたごはんでは、糖質カット炊飯と通常炊飯の間で含まれる糖質(でん粉)の総量に大きな差はみられなかったとのことです。

今回引っかかってしまった企業さん、第三者機関が行った試験結果などを消費者庁に提出をしたとのことですが、その結果は認められなかったとのこと。
昔、薬機法のセミナーに参加した時、
データを出せと言われて提出してもたいてい勝てないそうです。

この事例から、健康やダイエットに関連する商品を扱う際は、「科学的根拠に基づいた正確な情報を提供すること」が求められます。
だからこそ、企業は責任ある立場で商品開発する必要がありますね。
ただ、消費者庁のページに載っている広告を見てみると、それなりに頑張って試験をしていたようにも見えます。

私がこの広告チェックの依頼が来たら、他社比較(糖質カットの機能がないメーカー)にならないか不安になりますね。
また、○パーセントカットという試験結果は本当大丈夫か心配になって、確認してしまうかも。
これはなかなか難しい広告ですね…